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斜陽産業でも活路は切り開ける!!写真館『ism』の軌跡から【前編】 

  • [レポート]

世の中ある意味“斜陽産業”だらけです。
経営者や後継者は
どう立ち回るべきでしょうか?
そんな視点からフォトスタジオ『ism』
石田さんのお話をお伝えします。
(記者の主観多めです)

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●ウェディングのカメラマンで成功

みんながデジカメを所有し、
誰でもそこそこの写真が撮れるようになった今、
写真館へのニーズが減少していることは
容易に想像できますね。
そんな写真館を姫路で営む家に、
石田直之さんは生まれました。

石田さんが大学4年生のときに
お父さんが余命宣告を受け、
卒業とともに家業の
『イシダスタジオ』に入ります。
しかし、それまで店を継ぐ気もなく、
カメラへの興味すらなかった石田さん。
また、家業の写真館にとっても
石田さんの合流は予定外だったため、
受け入れる準備がありません。

「写真館は僕のことを持て余し、
僕も仕事がしっくり来ていなかった。
やっていたことといえば
運転手や荷物運びぐらい。
こんなはずじゃないと、
3年ぐらいモヤモヤしていました。
だから、オヤジの身体が良くなったら
外に出ようと思っていました」
と、石田さん。

幸いにもお父さんの健康状態は
持ち直しました。
そして、石田さんは実家の写真館を続けながら、
あるきっかけからウェディング専門の
カメラマンとなったのです。
チームを作って結婚式場などからの仕事に応対し、
充実した日々を過ごしていました。

 

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●『ism』スタイルの誕生

しかし、天職と思えたウェディングの仕事も
ライバルが増え、
価格競争が起きるようになりました。
段々とおもしろくないケースも
増えてきたそうです。

「そんなとき息子が生まれました。
妊娠6ヶ月で、
体重わずか522グラム。
両目は未形成で、
配線を体中に浸けられて
透明な保育器に横たわっていました。
医師から明日の命は
約束できないと言われて・・・」

石田さんは、そんな息子さんの写真を
夢中で撮り続けたそうです。
そのとき「今を残したい」という
写真の本質を感じ、
「何気ない日常こそ写真に残していくべきだ」
と考えるようになったといいます。

この経験が、
子供や家族を対象に自然な写真を残していく、
新しい写真館のスタイルへとつながります。
それまでの写真館といえば
うす暗い部屋にスクリーンを張り、
その前で堅苦しく写真を撮る・・・
こんなスタイルでした。

しかし石田さんは
「もっと自然な写真があっていいのでは」
「普通の人も雑誌のような写真が残せれば」
と、考えたのです。

 

石田さんは自分でイメージした写真集を作り、
知人に見せてまわりました。
みんなの反応も「いいね!」と、
すこぶるよく手ごたえを感じました。

しかし、親の『イシダスタジオ』では
やりたいことはできません。
自分のスタジオが必要でした。

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●スタジオ物件との出会い

現在の石田さんの『ism』と、
お父さんのイシダカメラがあった場所は、
100メートル足らずのところにあります。
『ism』の物件と石田さんは
どのように出会ったのでしょうか。

「実は、今の物件の前を
毎日のように通っていたのです。
車通勤で使っていた駐車場と
オヤジのカメラ店の間にあった物件ですから。
これからのスタイルを考えると
『自然光で写真を撮りたいな』
と思っていたところ、
この物件ならちょうど良いと思っていました。
そして
『ここ空かないかなぁ』
なんて考えていたら、
本当に空いてしまって(笑)
すぐ電話して翌日には契約しました」

こんな不思議な引き寄せがあったそうです。
こういう運や縁のようなものが、
成功するときにはあるのですね。
ちなみに借りる前はギターショップが
何年も営業していたそうな。

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▲『ism』の店内の様子です

 

急に物件が決まってしまったことで、
改装なども必要だったはずです。
大きなお金がかかるでしょうが、
このあたりはどうだったのでしょうか?

「やりたい気持ちしかなかったですからねえ。
事業計画も仕組みも、料金設定もない(笑)
『借りたはいいけど仕事どうしよう?』
って感じで。

自分の預金と借金で店を作ると、
月の返済が月17万円の7年払いになりました。
妻には『17万円ぐらいだから、
失敗したときは僕が12万、
お前がパートで5万ずつ返せばいいよね』って
冗談半分で話をしました(笑)」

石田さん一人じゃなくて、
奥さんの5万円までも勘定に入っているのが
記者的にはツボでしたが・・・(笑)
無事、奥さんも了解してくれたようです。

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(後編に続きます)
※近日公開予定

BB編集部だより

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    新サイトの『事業承継・廃業相談室』をオープンしました!
    子供から第三者への承継、社長の相続、廃業と・・・会社経営の出口の場面のリアルなところをお伝えできればと思っています。
    (奥村)

     

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