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【新春特別企画】あるもの活かそう!座談会(下)

  • [レポート]

「あるもの活かそう!座談会」の後編です。
前編は、こちら

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◆使えていない!

奥村 では話題を少し変えまして、
皆さんのまわりで
「これが使えていない」と
もったいなく思っているものってありますか?

東村 ママさんたちの力ですね。
大阪はいわゆる待機児童が3番目に多い地域ですが、
そのために働けないお母さんが
たくさんいるのでしょう。
だったら、子供の面倒をみんなで
看るようにすればいいと思っています。
たとえば、シェアオフィスの中でママは働いて、
そこに子供も連れてきて
みんなで面倒を看て・・・と。

小泉 それならば保母の資格とか
要らないですしね。

奥村 法律や資格が柔軟性を奪って
おかしくしているケースって
結構ありそうですね。
介護の仕事やっている知人も
「介護の資格って特別に思われているけど、
私たちは人として普通のことをしているだけ」
って言いますもんね。
誰だって面倒ぐらい看れるだろうと。

小泉 子供の面倒も介護も、
知っている人どうしでやるなら法律も要らない。

奥村 それが原点ですね。
だからやっぱりコミュニティーだ!

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秋山 鈴木さんが気づいている
活かせてない部分ってありますか?

鈴木 里山に農を求める人ですかね。
里山に来る人の場合、
大規模農業をしたいのではなく、
有機栽培に興味がある人が多いのです。
でも周囲がそれを許さないケースがあって・・・

小泉 虫が発生したりするからね。

奥村 田舎に行くほど
多様性を認めない傾向がありますからね。
難しい。

鈴木 一人では流通経路を
持っていないから出荷できないし、
JAを使おうにも
大きさの基準とかのハードルがあって、
思うようにやれないのです。

東村 JAとは別の方法で、
自分たちで数を集めて
出荷できるようにしようと
活動している人がいますよね。

鈴木 はい。
その方は興味がある人には
タダででも就農してもらって、
とにかく農家を増やすべきだという
発想をされています。
有機農業などの新規就農者から
野菜を集めている卸もありますね。
個人的にも、そうした農家を増やしたほうが
いいと思っています。

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働き方

秋山 私は、人の縁だけをたよりに
ふらふら生きてきたのですが(笑)
皆さんは、これからの働き方について
どう考えていますか?

小泉 今のアメリカには学ぶところがありますよ。
10年前にアメリカにいたときには、
いろいろあって「こんな国、捨ててやる」って
グリーンカード破り捨てて帰ってきたのですが。

一同 (笑)

小泉 在宅勤務が進んでいて、
会社には週のうち2、3回行けばいい
ぐらいの感じになっていました。
そのため住宅街に活気があって、
近所のカフェがにぎわっていて。

奥村 コミュニティーが
再構築されそうですね。

小泉 ええ。
それに合わせて会社も変わり、
駅の近くに小さなオフィスを持つスタイルが
主流となっています。
広いオフィスは
もう必要なくなってくるんじゃないですかね。

東村 日本はだいぶ遅れてしまっていますね。

秋山 そんな暮らしのバランスがいいなぁ。
その流れはこれから日本でも進みそうですね。

小泉 ウチのお客さんの中でも、
デザイナーなどの手に職を持つ人などは、
もうそんな感じですね。
月に1、2回だけ東京に行って、
あとは神戸で暮らして。

東京でオフィスと自宅で
毎月20万以上家賃を払っていたものが、
神戸に来れば15万円以下で、
自宅に作業所も作れるぐらいの
広さの家が借りられますから。

東村 えー!
私も今、
自宅と会社で二重に家賃払ってる。
もったいないかも・・・

小泉 いい物件ありますよ。
ちょっと営業していいですか(笑)

東村 (小泉さんのipadを見ながら)
この物件すごくいい!

奥村 神戸移住決定ですね!!

一同 (笑)

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奥村 若者の非正規雇用などの問題もありますが、
鈴木さんはどう感じていますか?

鈴木 僕は今の財団の契約社員です。
ずっと契約が更新されるか分からないし、
ダブルインカム、
トリプルインカムをしなければならないでしょう。
だから、今から食べていくための力を蓄えなければ、
と考えています。

奥村 なるほど。
でも別の見方をすれば、
若い人ほど固定概念に縛られないし、
たくましさを感じますね。
いつきちゃんもそうだし。

秋山 ありがとうございます(笑)

奥村 あとは僕らの社団の活動からは、
人がやっているものを引き継ぐという働き方は
大いにアリだと思います。
時代が変革期になって、
仕事のネタがこれまで所持していた人の手元を
離れるタイミングになっているのです。
会社もお店も技術も。

東村 世代間で行われる、縦のシェアですね。

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◆残せなかったもの 

奥村 なりわい承継メディアに、
今はマンションが建ってしまった
西宮の『はり半』のことを書いたことがあります。
あの建物と敷地は何とか残してもらいたかった、と。
そうしたら「残すべきだった」という
反響がたくさんあって、
こういう感覚に共感してくれる人が
たくさんいると実感しました。

小泉 私は前職のとき、
はり半を残そうとチャレンジしていたんですよ。
そのまま残して結婚式などの用途で使おうと、
業者と組んで。
でも指値でもっと高い値をつけた
他の競合に負けちゃいました。

奥村 価値が高いものだから
残そうと声をあげても、
経済的な壁が立ちはだかる
ケースは多いですよね。

小泉 そうなんです。
はり半のケースでは、
その後転売が繰り返され、
その都度買値が高くなるから、
マンションを建てるぐらいしか
手が無いということに。

不動産屋が悪い面もあるし、
持ち主はマックスの値段で
高く売ろうとしますからね・・・。
当初のオーナーが最終的な使い手に
売り渡してもらえるようになればな、
と思っています。

秋山 不当に値を吊り上げかねない
転売目的を避けたいということですね。

鈴木 そんなことばかりやっていると
街が跡形もなくなってしまいますよ。
大きな家が立て壊されて、
その敷地が細かく分けられて
小さな新しい家になって・・・

奥村 嫌だな、そういうの。
もう家なんて余っているのに。
そういう面では、
取材させてもらった
東京の山陽堂書店さんには頭が下がりました。

東村 私もこのまえCoccoさんの
原画展を見に行きましたよ!

奥村 本当ですか!?
あそこは東京の中でも超一等地にあって、
再開発の話などがひっきりなしに来るそうです。
もちろん売るなりすれば
スゴイお金になるのですが
『ウチがなくなったら街に
残っているものがなくなっちゃう』って、
3姉妹ががんばってくれています。

小泉 そういうある種の
奥様パワーみたいなものってあるよね。

東村 スゴイ力を持ってますよ。

奥村 案外、今の地域社会を
かろうじて支えている
最後の砦だったりするのかもしれません。

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◆東京と地方

鈴木 東京ってどこか
ずるく感じるときがありませんか?
たとえば、自分は東京で稼いでいるのに
地方ネタに稼ぐ人とか。

奥村 分かる!
あるコンサルタント会社も
東京に軸足置いて、
地方で荒稼ぎしますから(笑)

秋山 私は、なんかどこの地方の街も
同じようになってしまって嫌です。
どこにでもあるチェーン店ばかりになって。

東村 面白くないですよね。
お金だって地方から
東京に吸い上げられちゃうのでしょうし。

奥村 その地域でお金を循環させないと
やせ細っちゃいますよね。

秋山 私が別の仕事で関わっている
中部地方のある市では、
開発を地元の業者に受け持たせようとしたんです。
でもそうしたら、
東京の大手の金融やゼネコンが
においを嗅ぎつけて横槍を入れてきたようで・・・

東村 感じ悪い!

奥村 お金の流れ方を変えなければなりませんね。
あとは、小泉さんじゃないけど、
東京から人を地方に引っ張り出す。
まずは、心地よい生活を味合わせて、と。

鈴木 そうですよね。
一度その味を知ってしまったから戻れません。
僕なんか東京に着いたときに
人が多すぎて「ウッ」って感じます。

東村 私は仕事で東京行くときは
テンション上がって好きですが、
住むとなると違うかなぁ。

小泉 ジェイン ジェイコブズという人の
発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学
(ちくま学芸文庫)』 という本には、
地方は関税をかけるしかない、
そうでもしなければ、
大都会やグローバル企業に
利益を吸い取られるだけだ、と。

奥村 消費者のほうも、
本当はもっとお金の使い方を
考えなければいけませんよね。
「この会社に稼がせることが
街のためになるか」という視点を持って。
これからは、グローバル主義対地域主義が
ポイントになるのかもしれませんね。

あっという間に時間となってしまいました。
結論は「みんな神戸で暮らそう!」ということで(笑)
本日はありがとうございました!

一同 ありがとうございました。

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BB編集部だより

  • FireShot Capture 11 - 『事業承継・廃業相談室』社長交代から後継者さがし、相続、事業譲渡まで – 社長のおくりびと奥村聡が事業_ - http___syoukei-lab.com_

    事業承継・廃業相談室を開設!

    新サイトの『事業承継・廃業相談室』をオープンしました!
    子供から第三者への承継、社長の相続、廃業と・・・会社経営の出口の場面のリアルなところをお伝えできればと思っています。
    (奥村)

     

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徳間文庫発行『リノベラー!:司法書士・菅野文秋の会社救済コンサルティング』



ミシマ社企画編集・ソシム社発行『今ある会社をリノベーションして起業する~小商い“実践”のすすめ』


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