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『夏葉社』島田さんと考えた「やっぱり町には本屋が必要です!」

  • [レポート]

町の本屋さんの減少に危機感を抱き、
『町本会』を作って活動しているのが
夏葉社の島田さんです。

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実は島田さん、
編集などの経験がないのに
出版社を立ち上げてしまった方です!
しかも、編集から営業まで全部一人で。
「そんなこと可能なの!?」って
そちらの話ももっと聞きたいのですが、
仕方なく別の機会のお楽しみとしましょう。

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▲丁寧に美しい本を作っていらっしゃいます!

 

島田さんは『本屋図鑑』
出版していらっしゃいます。

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※リンク先はアマゾンですが、
お求めの際はぜひ町の書店で!

やはり「町の本屋さんを残そう」という想いで、
本を作られたでしょうか?

「雑誌などに取り上げられる最先端の本屋じゃなくて、
町の普通の本屋の面白さを伝えたいと思いまして。
でも、見込みが甘かったと知りました・・・」

そう言うと、急に島田さんの顔が曇ります。

「あの本を出して2月後に
本でも紹介している神戸の『海文堂』さんが
閉店してしまいました。
僕の中ではあと10年は、
少なくとも『本屋図鑑』で
取り上げているような本屋さんは、
そのまま残るだろうという
見通しを持っていたのです」

海文堂とは、
海事関係の本だけでなく、
幅広いジャンルの本が充実していた、
神戸市民に愛されてきた老舗でした。

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ニュースでも取り上げられるように
なぜ、こんなにも急激に
本屋さんは減っているのでしょうか?
よく言われるアマゾンなどの台頭もあるようですが、
「インターネットの普及をはじめとした
社会環境そのものの変化が大きい」
と島田さんは教えてくれました。

でも、そもそも、
町の本屋さんって残したほうが
いいのものなのでしょうか?

資本主義的な合理性の前では、
淘汰されるものは不要なもの
という結論になってしまうでしょう。

この質問に対し島田さんは、
「そういう意見もあるかもしれません。
でも、僕の中ではうまく言えないけど、
残さなければならないという確信はあるのです。
ただ、それを上手に伝えられなくて・・・」

その気持ちは、すごくわかります。
この『なりわい承継メディア』でも
何かを残したいというときに
「経済的なメリットがない」と
切り捨てられることがありますから。
でも、長期的に大切なことは、
目に見えづらく、
数値化できないものが
多いのではないでしょうか。

「・・・たとえば、
子供が自分のお金で買えるものが
置いてあるのは本屋ですよね。
そして、たとえお金がなくても
気兼ねなく立ち寄れる場所も。
車がなければ行けないショッピングモールではなく、
やっぱり町の本屋さんなんですよ・・・」

島田さんは、
本屋が必要な理由を探しながら、
ポツリポツリと語ります。
そんなお話を聞きながら、
僕自身の本屋さんの思い出が
浮かんできました。

本を通じて
「こんな世界があるのか!?」と驚いたり。

背伸びした難しい本を買って、
レジで胸を張ってお金を払ったり。

友達同士でエッチな本を
ドキドキしながら立ち読みしたり(笑)

本当に、いろんなことを
学ばせてもらった気がします。
実際に払ったお金以上のことを。

 

ネットのように
「見たいところだけ見る」とならない点も
いいのかもしれませんね。

「たしかに、そうですね。
本屋は社会の縮図ですから、
世の中を学べるところです。
友達がいなかった僕にとっては、
本屋が居場所でした」
と、島田さん。

そうか、本屋さんは『居場所』なんですね!

 

島田さんはこんな話もしてくれました。
戦後に日本の本屋は急増したそうです。
そこには戦争を経験した人々の
「これからは文化を日本に
根付かせなければならない」

という意志も間違いなくあって、
『本屋図鑑』の取材時に、
そういう話を複数の書店から聞いたとのこと。

ここまでお話を聞いて感じました。
本屋さんは社会的な町の“インフラ”です。
単なるビジネスではない、と。

 

すると「本屋から町おこし」という
発想が出てきました。

シャッター商店街の中、
しぶとく残る本屋さんが起点になって、
再び活気を取り戻す。
こんなイメージが沸いてきたのです。

「町おこしをしたい」という若い人も多いもの。
こんな若者と本屋さんをつなげられたらどうかなぁ・・・

まだまだトンネルの出口は見えてきませんが、
町の本屋さんを残せるよう、
これからも追いかけてみたいと思います。

島田さん、ありがとうございました!

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(おわり)

BB編集部だより

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