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三代目後継者、東京の中心でお米を語る【小池精米店】

  • [レポート]

東京のど真ん中、原宿にある『小池精米店』。
その三代目、小池理雄さんからお話を聞いてきました。

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★会社を継ぐまで★

――小池さんは昔から
家業のお米屋さんを継ぐつもりだったのですか?

「ずっと店を継がないで済むように、
手に職をつけて遠くへ行こうとしてきました(笑)
最初は教材を作る出版社にいて、
次の会社は人事コンサルティングの会社です。
社会保険労務士の資格まで持っています」

 

――それがどうして継ぐことになったのですか?

「8年前に父親が倒れたことがきっかけでした。
その後、父は元気になったのですが。
ウチの店のある一角だけは、
昔ながらの八百屋さんなどが残っていて、
ウチの店だけ潰れてしまうのが嫌だなと思いました」

 

――ご両親から「継いで欲しい」と
言われたことはありましたか?

「ありませんでした。
継ぎたくないオーラを出していましたから(笑)
私が会社を継ぐときに
『会社の業績はどうなっているの?』と聞いたときには、
親から答えてもらえないぐらい状況は悪かったです」

 

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★会社を継いでから★  

――会社を継いでからどんなことに取り組みましたか?

「まずは周囲の飲食店にと飛込み営業をしました。
当然新規のお店のほうが
お付き合いしてもらえる可能性が高いので、
求人誌などで情報を探して営業をかけたりしました。
ある程度のところまできてから次は、
個人のお客様への販売を増やそうとしました。

 

――どうしてでしょうか?

「飲食店へ販売すればたくさん売ることができますが、
他の業者さんとの競争もあり、
傾向としてあまり利益率は高くありません。
また、同じような商品を取り扱うことになるので、
店の特徴も作れません。
そこで、個人のお客さんに販売する割合を増やそうとしたのです。
品揃えを広げるために農家の方と直接契約をするようにもなりました。
とんがった商品も取り扱えるようになり、
日本で4人の農家さんしか栽培していない玄米を販売させてもらったりしています。

 

――方針転換に反対はされませんでしたか?

「今では30以上の農家さんと付き合うようになったので、
『伝票が増えて大変だ』と、父は文句を言っています(笑)
でも基本的には私のやり方に口を出さないで、
自由にやらせてくれました。
イベントを開催したり、原稿を書いたりと、
米屋の仕事から離れたことをしているので、
父から見たら『何やってんのか』と心の中では思っているかもしれません」

 

――個人のお客様に販売するために工夫したことなどありますか?

「しっかりと米のことを伝えられるようになろうとしました。
勉強のために農家さんを回りながら教えてもらったり。
学び方の工夫といえば、分解して考えたことでしょうか。
たとえば、お米が美味しいか不味いかだけでなく、
香りや粘り、色などに要素を分けて考えました。
また、米作りの工程を切り分けて、
それぞれの工程でどんな工夫がなされ、
それが味にどう反映されるか、とかも。
細かく分けて調べることで、より深く学ぶことができました。
こんなやり方は 前職で人事考課の仕事をしていたから思いついたのでしょう。
『あの社員はできる』という評価だけでは、
会社の参考になりませんから(笑)
どこがどんな風に優れているのかまで 落とし込んでやっていました」

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★これから★

――消費者の米離れなども指摘されていますが、
将来についてはどのように考えていらっしゃいますか?

表参道ごはんフェスなどのイベントで、
お米について話をすると皆さん『そうなの!?』と驚き、
お米と向き合ってくれるようになります。
それだけ、これまで伝えきれていなかったということなのでしょう。
ご飯の食べ比べをやったら、すごく感動してもらったり。
お米は、心を動かす力があるすごい商材です。
だから比較的楽観視しています」

 

――これからはやりたいと思っていることはありますか?

「ファッションに興味があるわけではないので、
原宿で米屋をやるのが良いとは思っていませんでした。
しかし、最近はこの場所だから注目してもらいやすいと
考えるようになりました。
ですので、地方の方にウチを活用してもらえれば、
と思っています。
ここでお米を売ることで、
都心と地方をつなげられたらいいですね」

 

――小池さん、ありがとうございました!  

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(おわり)

 

【お店のデータ】
有限会社 小池精米店
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-14-17
電話番号:03-3400-6723
サイト:http://www.komeya.biz/

 

BB編集部だより

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