継げる.ocm 継承メディア BUSINESS BATON

和をもって人を幸せにする!【武士株式会社・安丸社長】

  • [レポート]

京都の虎屋菓寮に和服姿で現れた安丸宗作さん。

「日本の伝統文化を楽しんでもらいたい」と、
お茶、お香、ZEN、和菓子などを学べる
『ならいごとの十色』の運営等を行う
武士株式会社の経営者です。

IMG_5913

 

—————————————————————

 

安丸さんは、日本の文化は本当にすばらしいとおっしゃりますが、
そもそもどうして日本文化に興味を持たれたのでしょうか。

「まず夏目漱石に熱中しました。
彼の日本語は本当に美しいのです。
それから大学時代には茶道に熱中しました。

その時に、忘れられない原体験があります。
周囲に苔むした岩があり、
その中で一輪の花を活けている写真がありました。
私はそれを見たときに急に涙がこぼれてきたのです。

自然の中に人の手間がすこし加えられたことで生まれる美しさ。
こんな美を伝えていきたいと思っています。」

 

10659183_10205277256149904_6759958424236487093_n[1]

 

ちなみに安丸さん、
大学ではロケットの研究していたそうです。

大学卒業後はコンサルティングファームに入り、
激務の中で鍛えられました。

「眠れるのは通勤と帰宅のタクシーの中だけでした。
昼も夜中も休日も関係なく、
仕事漬けの日々でした(笑)」

 

そして、仕事の力を身につけたと感じたタイミングで退職し、
ご自身の会社を立ち上げました。
ところが経営でつまづきます。

急な事業拡大で借金は膨らみ、社内では内紛が起こり・・・
結局、事業の整理を余儀なくされ、
苦しいときを過ごしたといいます。

「赤字の会社の社長のつらさが分かりました。
存在意義がないというか・・・みじめでしたね。
コンサル会社で鍛えられ、自信はあったのですが、
コンサルティングと経営では仕事のやり方がちがいました。
倒産してバンザイしたほうがどれだけ楽だろうかと、
何度も思いました・・・」

 

IMG_5909

IMG_5910

 

そんな苦難にどうして耐えることができたのでしょうか?

「時間が解決してくれた面はあります。
耐えていたら少しずつ良いことが起こってくれました。
そしてなにより、
根底にあった『これがやりたい!』という気持ちが
支えてくれたのでしょう。

国の柱は政治と文化と経済だと考えています。
前の二つの分野で活躍するためにはお金や血筋がないと難しい。
でも経済は別です。
だから僕は経済の分野で生きていくことを決意したし、
経済を通じて『未来の伝統を創る』と思いました」

思えば、いまある伝統文化は
経済によって育てられてきたケースが多いと思います。
たとえば、資金力のあった加賀藩がい
くつもの伝統工芸を加護してきたり。
祇園祭だって呉服屋の儲けを
社会に還元するためにはじまった意味もあったとか。

 

IMG_5917

 

そんな安丸さんですが、
いかにして日本文化を広めようとしているのでしょうか?

「それだけ単体ではなく、
掛け算じゃないとむずかしいと思うのです。
たとえば、和菓子。
和菓子が歌舞伎座に置いてあるのは当たり前でしょう。
でも、それが新国立劇場に置いてあって、
「オペラ×和菓子」となれば
可能性は大きくなるのではないでしょうか。
出演したアーティストが本国に持ち帰って、
そこから広まることだってあるかもしれません」

 

なるほど。
ただ、京都は保守的で、
そのような新しい取り組みを好まない気がします。

「たしかにそういう一面はあります。
ただ、京都は小商いでありながら
グローバルな面もあったりするのです。

たとえばお茶の家元がひいきにしている、
暖簾を出していない350年続く扇子屋があります。
そこは顔の見える範囲で商売をしています。

一方で、フランス人シェフが京都にやってきて
『有次(ありつぐ)で包丁を買いたいから連れて行ってくれ』
と名指しされるような、
グローバルにリーチできている店もあるのです。

地域循環も大切だと思いますが、
海外に商品やサービスを売れることには夢があります。
僕には、今の若い方々が見たことの無い夢を見せたい、
という思いがあるのです」

 

IMG_5923

 

さらに安丸さんは語ります。

「日本の文化には可能性があります。
建築における光の入れ方のような“人と自然の和”。
お客様との想い出を表現した和菓子のような
“人とモノとの和”。
調和を取りつつリーダーシップを発揮するような
“人と人の和”。

和をもって人を幸せにすることができると信じています」

 

こう語る安丸さんは、
インドネシアに和菓子を広めるプロジェクトも進めているとか。

私たちは、自分たちの持ち味である日本文化を見直し、
もっと活かしていくべきなのでしょう。

 

安丸さん、ありがとうございました!

IMG_5928

(おわり)

BB編集部だより

  • FireShot Capture 11 - 『事業承継・廃業相談室』社長交代から後継者さがし、相続、事業譲渡まで – 社長のおくりびと奥村聡が事業_ - http___syoukei-lab.com_

    事業承継・廃業相談室を開設!

    新サイトの『事業承継・廃業相談室』をオープンしました!
    子供から第三者への承継、社長の相続、廃業と・・・会社経営の出口の場面のリアルなところをお伝えできればと思っています。
    (奥村)

     

  • 12625871_675680302535743_681456829_n

    2月20日の赤穂イベントが朝日新聞に

    2月20日に開催される、僕らの「出張例会と赤穂ツアー」の紹介が朝日新聞で掲載されました。他の地域と濃く交われる機会です。参加いただいた方に何か新しいことが生まれる機会になりますように。

  • P1250557

    空き家、空き店舗について講演

    奥村は、不動産業者さんの集まりで講演をさせていただきました。「街の個性を守る」ことをお願いしてきました。どこの街も同じ風景になりつつあるなか、できるだけ今あるものを活かしていくことが大切ではないでしょうか。

  • リノベラー!書影

    小説『リノベラー』が発売になりました!

    ビジネスバトンを運営するリノベーション起業研究会の奥村聡の新刊。今回は、なんと小説です!リノベーション起業のコンセプトが生まれるまでのストーリ。自分の仕事とは、これからの社会とはを考えるかたに、ぜひ!!

  • P1010520

    継げる資源リスト

    『継げる資源リスト』を作りました。事業や店舗、技術や古家まで・・・。自分なりの仕事を作っていくための“資源”が掲載され、バトンがつながれるようになることを目指しています。掲載は無料です。継げる資源の情報をおよせください!

  • 図1

    岡山県美作で仕事づくりとに移住がテーマにイベント開催

    「自分で仕事を作れるようになる」「新しい自分の居場所をつくる」・・・こんなゴールを目指して8月29日と30日にイベントを開催します。詳しくはこちらをご覧ください!

  • IMG_6480

    ソーシェア2周年記念パーティー

    2月14日、モトマチ6丁目商店街にできたTuKuRu(ツクル)でNPO法人ソーシェアさんの2周年記念パーティーが開催されました。奥村はトークゲストとして登壇です。

  • P1010649

    神戸の岡本に小さなシェアハウスを作ることになりました! こちらのフェイスブックページに、完成までの経過と町の魅力をお伝えしていきます。岡本の上質で気持ちの良い暮らしを味わっていただきたいです。

     

  • 1408849627324

    神戸リノベーション起業研究会スタート!

    明けましておめでとうございます! 本年は『リノベーション起業』の具体的な促進に努めてまいります。事業の引継ぎや街づくりに興味のある方、1月15日の神戸でのキックオフミーティングに是非!!

  • 1418370318981

    『「他力資本主義」宣言』が出版されます!

    リベルタ学舎湯川カナの『「他力資本主義」宣言(徳間書店)』が完成!もう自己責任なんて言ってられない時代が来るから力を借り合って生きましょうという本です!奥村が企画と編集協力。書店には12月15日ごろから並びます。



徳間文庫発行『リノベラー!:司法書士・菅野文秋の会社救済コンサルティング』



ミシマ社企画編集・ソシム社発行『今ある会社をリノベーションして起業する~小商い“実践”のすすめ』


マグネットミーン
1913920_1098542950156445_1829189938657334916_n
IMG_0519_20150305235237752
PC234690