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「ガックリ、後継者までも保証人に・・・」奥村の事業承継・再生コラム①

  • [コラム]

ABBA代表の奥村が
日ごろのコンサルティング業務などで
気づいたこと等を皆さんとシェアするコーナーです。

 

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「借金が膨らんで、
利息の支払いが苦しくて……」

 

先日こんな相談を受けました。

決算書を見てみると確かにそのとおり、
借金が資産よりも多い状況です。

 

返済猶予(リスケ)を受けたものの、
資金繰りのマイナスが続き、
個人の預金も取り崩してやってきたそうです。

でも、もう限界。

「これ以上はどうにもならない」と、
社長はため息を吐くように語りました。

 

 

こうなると基本的にはもうダメです。

財務内容が悪く、収益力も無いのですから、
「清算すべき」という結論になるでしょう。

どうにか助けてあげるんじゃないの?と、
ツッコミたくなった方がいるかもしれませんが、
あくまで基本スタンスは会社をたたむ方向です。

 

ただ、ですよ。

見込みのある事業や必要な資産を再編成すれば、
その部分だけは、
まだやっていけそうだとしたらどうですか?

さらに、そのアクションをしても、
債権者の回収額が減らないようにできたら?

すべてを終らせてゼロにするよりも
価値があることではありませんか。

雇用や仕入先などへの損害を
回避することにもなりますからね。

 

「もう私(社長)は白旗を揚げます。
ただ、事業を引き継いでやりたいという人がいるので、
その人にやらせてもいいでしょうか?」

こんな相談を債権者に持ちかけることになるのです。

冒頭のケースでも、同様の方針を検討しました。

なお、この方法が常にベストではなく、
民事再生などのほうが適している場合もあるので、
あしからず。

 

 

ただ「誰が」次の事業をやるかは、ポイントとなります。

さすがに今の社長が、
そのまま社長を継続してやるわけには行かないでしょう。

そんな自作自演の絵を描いたら
「経営を失敗した責任を取れ!」
と突き上げられるのがオチです。

 

事業は生き残らせることができるかもしれない。

ただ、誰がその会社の社長をやるか?

論点はここに行くのです。

そして、多くのケースでは、
“後継者”に白羽の矢が立つことになるのでしょう。

 

ところが、その後継者までもが、
借金の保証をさせられているときがあるのです。

今回の相談のケースもそうでした。

そんな情報を聞くと「ガクン」とくるものです。

 

それは足かせをはめられ、自由を奪われた状況です。

本来は、後継者が身ぎれいな第三者というスタンスで
「私が事業の受け皿にならせてください」
とやりたいところなのです。

ところが、後継者までも保証人になっていると
そうはいきません。

いわば「お前も共犯だろ!」と言うことになるのです。

 

 

社長は
後継者まで借金の連帯保証人にしないでください

そもそも僕は、
社長の個人保証の商習慣に対して疑問があります。

 

さらに、まだ経営的実権がない後継者までを
保証人に取ろうとするなら、
その債権者の姿勢には怒りすら覚えます。

後継者が借金を作ったのではないですからね!

(社長以外の保証人を禁止する動きもあるようです)

 

もちろん後継者を保証人に差し出す社長にも
大いに問題があります。

そもそも、金融機関がお金を貸すに、
「後継者の保証が条件です」と要求するならば、
本音は
「こんな回収の見込みのない会社に金は貸したくない」
というレベルなのでしょう。

それを目先のお金欲しさに、
後継者まで泥沼に乗せてしまっていいのでしょうか・・・

 

財務状況の悪い会社の保証をさせるということは、
後継者が会社を創造しなおすチャンスを捨てる
ようなものなのです。

 

 

最後に、おまけの話を。

後継者まで保証人になっているような傷んだ会社では、
「つい最近まで会社の状況がどうなっているか
 まったく教えてもらっていなかった」
後継者が言うケースが、不思議と多いものです。

先代社長の秘密主義や閉じたマインドが、
事態を悪い方向に進めるのかもしれません。

 

BB編集部だより

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    (奥村)

     

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