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伝統工芸界のカリスマ、中川政七商店13代目からの『後継者への小言』 (1/2)

  • [レポート]

伝統工芸をベースにSPA業態
(製造から小売までを統合した販売業態)
を確立。

遊 中川』や『粋更kisara』などのブランドを立ち上げ、
全国に30を超える直営店を展開する中川政七商店

13代目である社長の中川淳さんからお話を伺いました。

著書やテレビ出演等メディアへの露出も多く、
伝統工芸界のカリスマとして
業界を超えて注目されている経営者です。


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中川社長の著書です。

 

普通、中川社長には
自社ブランディングや社内改革のお話を
お聞きするのが定石なのでしょう。

でも今回は、ちょっと変わったテーマを
設定させていただくことにしました。

それは“世の後継者への小言”です。

 

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奈良の本社のエントランスには製品が展示されています

 

中川社長の目には、
世の後継者はどう見えているのでしょうか。

歯に衣着せずに語っていただきました。

後継者の皆さんには耳が痛いところが
あるかもしれませんが、
成功につながる愛のムチですよ。

 

では、インタビュー開始です!!

 

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中川さんは、後継者として
奈良の麻を取り扱っていた家業を立て直し、
成長させています。
さらに他の伝統工芸の会社のコンサルティングをし、
経営相談を受けるケースも多いと聞きます。

そんな立場から、最近の後継者や
後継者候補の若者をどう見ていますか?

 

(中川社長、以下「中」)
僕が講演会をした後などに、
後継者の人から相談されることがよくあるのです。

「先代の社長と考え方が合わない」とか。

で、はじめの頃は話を聞いて
一生懸命アドバイスしていたのですが、
あるとき気が付いたのです。

マジメに話をきいても仕方ないと(笑)

 

多くの後継者は先代社長に対して不満を口にしますが、
社長のほうがずっとマシなビジョンを持っているし、
プランだって描けているものです。

要は、後継者が考えぬいていないし、
会社を背負っていくという覚悟も足りません。

 

おっとイキナリきました!

後継者の皆さん、ショックは強すぎませんか・・・?

 

 

中)相談といいながら、
愚痴を聞いてもらいたいだけの人が多いのです。

それだったら、
会社なんて辞めたらいい、
と僕は言います。

継ぐ義務なんてないのですから。

 

と、ということです(汗)

「甘えている場合じゃないぞ」
ということになるのでしょう・・・

 

 

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中川さん、いろいろなケースを見てきて、
上手くやる後継者の共通点みたいなものはありませんか?

 

中)やっぱり、外の世界を見てきた人がいいでしょう。

学校を卒業してそのまま親の会社に入ったような人よりは、
普通に就職活動して、他の会社で働いてみたほうがいい。

親の会社ならば、周囲が手加減してくれたり、
立場を尊重してくれますが、
外の会社ではそうは行きません。

やはり、社会の理不尽さや厳しさを
知ったほうがいいのでしょう。

 

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ならまちにある『遊 中川』の本店です

 

 

― そうやって視野や経験の幅を
広げたほうがいいということですね。

ならば、家業に入ってから使える
ノウハウも得られそうな
同業他社への入社がベストですか?

 

中)いや、僕はそうは思いません。

もちろん同業ならば、仕事のやり方などを学べ、
親の会社に入ったとき楽でしょう。

でも、業界の常識に凝り固まり、
ルールに染まってしまう
マイナス面のほうが大きいと思うのです。

「おかしい」と気づく感覚が鈍るというか・・・

 

たとえば、中川さんの経験では?

 

中)僕は大学を卒業して富士通に入社し、
退職してから中川政七商店で働きはじめました。

その当時、百貨店専門の営業担当を置くことが
業界ルールになっていたのです。

でも、僕は、それを不要だと思って廃止したんですね。

何をしているのか分からないし
それに見合う利益をもたらしていなかったから。

 

百貨店からは、
「週一回は営業が来るもんだぞっ!」
と怒られましたが(苦笑)

業界にどっぷりつかると、
こういったところに気づきにくく
なってしまうと思います。

 

たしかに、世の経営者の中には
「同業者のやり方は参考にならない。

むしろ、他業種のほうがはるかに参考になる」
と言う人がいます。

業界の常識は役に立たないという意味で、
中川さんのお話に近いものがあるのでしょう。

 

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お店の奥にはカフェが併設されています。

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日本庭園が見えるお座敷でお茶をすることもできます。

 

ちなみに、外の会社で経験を積むとして、
中川さんは何年ぐらいそこで働いたらいいと思いますか?

 

中)よく3年は、なんて言いますよね。

石の上にも3年という言葉がありますし。

でも僕は2年で辞めました。

そして、僕の周りでも2年以内に辞めた人が、
上手くやっているのですよ(笑)

不思議なことですが。

 

― 『2年退職説』 これは新しい説です。

それ以上いると、
サラリーマン気質が
染み付きすぎてしまうということでしょうか。

 

⇒白熱のインタビュー、
この先は、後編へ続きます。

インタビュー後編

 

《中川政七商店からのお知らせ》

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「日本×歴史×品質×ブランド」
を兼ね備えた伝統工芸メーカーが集結!!

 

「にっぽんこうげいパビリオン」は、
中川政七商店がプロデュースする、
日本各地の伝統工芸メーカーが一堂に集う祭典です。

そして、作り手と使い手をつなぎ、
時代を継承する場所でもあります。

作り手の語るものがたりに、ぜひ耳を傾けて下さい。

 

2013.9.20から10.20
本町ガーデンシティ(大阪)

詳しくは、こちら

BB編集部だより

  • FireShot Capture 11 - 『事業承継・廃業相談室』社長交代から後継者さがし、相続、事業譲渡まで – 社長のおくりびと奥村聡が事業_ - http___syoukei-lab.com_

    事業承継・廃業相談室を開設!

    新サイトの『事業承継・廃業相談室』をオープンしました!
    子供から第三者への承継、社長の相続、廃業と・・・会社経営の出口の場面のリアルなところをお伝えできればと思っています。
    (奥村)

     

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